浅井工場の仕事

浅井工場は、本社NPIセンターと違い、特定のお客様の製品の量産を請け負っています。私が管轄する1階はプリント基板の実装を行うセクションです。2階には後工程として組立てならびに検査工程があります。実装工程には、８つのラインが設けられており、約40人が実装基板の生産に従事しています。私ども技術部は5名のメンバーで構成され、基板実装の要である設備保守の担い手として、量産設備を常に最善の状態に維持しています。基板実装は大きく分けて、ハンダ印刷、マウント、リフローの３つの工程を辿りますが、電子部品が小型化し一方で高密度な実装が要求される中、不良を出さないようにするためには、各工程を担う生産装置を最適化しておく必要があります。量産局面はもちろん新製品の製造を立ち上げる際にも私ども技術部が装置のセッティングを担当しています。これらにより、自動化・省人化を進展させ、生産効率の向上とQCDの改善に取り組むというのが、技術部のアプローチになります。2階では管理監督者はおよそ人材のマネジメントが重要になりますが、1階ではその対象が装置になります。機械系、電気系、制御系のエンジニアリングが重要なセクションですので、こうした業務に興味のある方は是非、当部門にご応募ください。

パート社員として5年ほど勤務しています。子どもを保育園に預けるタイミングで応募しました。当社に決めた理由は勤務に融通が効く点です。働いてみると、子育て経験のある方もたくさんいらして、仕事以外のこと、例えば家族のことなど、あれこれと相談し合えるので、単に生活の糧を頂戴するだけではなく、一種のコミュニティに参加している感じがしています。家庭、子育てとの両立を考えている方は是非当社に相談してみてください。会社側はもちろんですが、現場の私たちが助け合いの精神で支援いたします！

作業効率、品質の向上に
欠かせないコミュニケーション。

浅井工場の2階は、1階で造られた実装基板をケースに組み込むアッセンブリー工程と電気的な検査を行う工程があり、およそ240名がこの作業に携わっています。製品は600種ほどに上り、投入から最終工程に要する日数は長いものでは2週間になるものもあります。2階での機能検査を終えると、再び1階に降ろされ外観検査を経て出荷となります。中国・蘇州の工場と比べると、あちらは省力化・省人化が可能な量産ラインを有しているのに対し、当工場は中ロットで作業難易度が高いもの、手間のかかるものを請け負っています。このため、作業をしてくださるみなさんのモラル、モチベーションを高く維持することが私ども管理監督者の重要な仕事になります。特に、ここ浅井工場は、中国の研修生のみなさん、日系ブラジル人の比率が高いので、その方々とのコミュニケーションを上手に取ることがポイントになります。とはいえ、日系の方の中には日本語が堪能な方もいらっしゃいますし、ブラジルの方、通訳系翻訳の方、中国系の方で世話役も常駐していますので、そうした支援者にも協力してもらい、働きやすい職場づくりに取り組んでいます。また、女性の多い職場ですので、時にはこちらから相談をもちかけるなどして、可愛がってもらえるよう努めています。

作業者のみなさんと一緒になって
仕事の仕方を改善しています。

組織的には、機種ごとに30ほどのグループが編成されており、各グループには多いところで40名程度、少ないところは数名のメンバーがいます。管理監督者と呼ばれるリーダーは、2、3のグループを統括し、グループ内の班長、副班長とともに、不良の発生を未然に防ぐ仕組みを作ったり、無駄を省き生産効率を上げる方法を考えたりします。管理監督者は、自分の担当しているいくつかの機種のQCDに関してのお客様とのやりとりや生産の流れを作ることを使命としています。班長、副班長は、グループ内で作業方法の指導に当たったり、作業者のみなさんの声を聞くなどして、その状況を管理監督者にフィードバックします。現場から吸い上げた声は、毎朝の管理監督者朝礼で共有し、必要に応じて改善策を講じることになります。作業者のみなさんの作業環境をどんどん良くしていく、その循環が、作業者のみなさんの笑顔とやる気を生み、私たちとの信頼を厚くしていきます。

饗場班長の下で組立てを行っています。不良を絶対に出さないよう、難しい仕事でも品質第一で業務に当たっています。その上で段取りを工夫したり、コツを掴んで少しでも早くできるようにする。日々の業務の中で、そうした実感が得られるとやりがいも生まれてきます。ハンダ付け作業や基板の目視作業などもありますので、一定のスキルや熟練度も求められますが、新人の方には班長や副班長、ベテランの社員が親切に教えますので、心配は要りません。中国やブラジルの方とは、なるべく現地の言葉を交えて会話をするようにしています。生活習慣や文化の違いを理解し合うことも楽しみの一つですし、何よりもやり方を覚えた、あるいは仕事がうまくいったときに喜びは万国共通です。スマイル溢れる職場にしていきたいです。