ごあいさつ ワボウ電子株式会社

ごあいさつ

我こそは、ワボウ伝始人。

企業が存続する条件、
それは人様のお役に立てること。

代表取締役社長

月ケ瀬 義雄

Yoshio Tsukigase

Profile

1948年(昭和23年)長浜市出身。「家森」家の次男として産声を上げ八幡神社の御手洗に浸かる。少年時代から曳山まつりの子ども役者として活躍。以後今日まで継続して曳山まつりの運営に携わる。中央大学法学部を卒業後、地元に戻り、父が経営する農機具商社に勤務。常務取締役として重責を担う傍、長浜青年会議所において精力的に街づくりに取り組む。1985年(昭和60年)には理事長を務め、曳山まつりの存続や黒壁を中心とする旧市街の再生に尽力。前後して37歳(1980年)の年に、創業者月ケ瀬作蔵から三顧の礼を受け、夫婦養子縁組により「月ケ瀬」姓となる。2017年代表取締役に就任。今日に至る。盛和塾会員。趣味は、野球、ゴルフ、麻雀。書道五段。唯一の弱点?はご夫人。

Profile

謙虚さを失うことなく、
全人格を高める。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。農機具の販売をしていたころ、収穫前の田んぼを眺めながら、実父が私に伝えてくれた言葉です。稔実が豊かになった人間ほど謙虚であれという戒めですが、私は社長になった今もこの言葉を常に噛み締めています。当社では従業員という言葉を使わず「社員さん」という呼び方にしています。人と人は1対1、対等であるべきです。一方的に従うような関係は当社にはありません。また「笑顔」と「挨拶」も大切にしています。特に立場が上の者が率先して挨拶をするようにしています。お互いが尊敬し合って、それぞれが人格を練成していけば、自然に長幼の序や礼節が育まれ、組織は活性化します。とりわけ組織の長たる社長は、誰よりも全人格的な素養を高めていかなければなりません。社長の器が大きくなればその分会社も大きく成長します。ですから私は、二つの命題が課せられたなら、能力を半分に割るのではなく、それぞれ全身全霊、つまり100%+100%、200%で立ち向かう、仮に4つなら400%で事に当たるようにしています。

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お役に立てる度合いが
大きい人ほど立派という。

多くの方は、企業存続の条件を「利益」であると答えます。本当にそうでしょうか。かつて実父は私に問いました。「立派になるとはどういうことだ?」と。答えに窮した私は数日後「人様のお役に立てる人間になることだ」と答えました。すると父は笑みをもって「ならば、そのために何をするか考え実践しなさい」と諭してくれました。「まずは挨拶」、そう決めたのはこの時からです。企業が存続するための必要十分条件、その答えも同じだと思います。「人様のお役に立てること、そして世間のお役に立てること」です。お役に立てない企業はどれだけ利益が出ても、必ず淘汰されていくものと思います。
当社の経営理念には、お客様のため、全社員のため、そして天下国家のために、何を為すべきかを記していますが、その背景にある考えは、この「人様のお役に立つ」という思想です。企業は、人間が構成する社会が必要とするために存在するのであり、その社会の要請に応え人間の生活に貢献することこそ企業が果たすべき第一の責任です。その人間一人ひとりは、生活の基盤をその企業に求め、一度しかない人生の重要な時間をその企業の中で費やします。そのような時間は、一刻一刻が喜びに満ちたものでなければなりません。私自身もこの一瞬を一所懸命に生きています。

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共生–ともいき–できる
コラボレーションを。

当社は、第一義的にはお客様にとって一番便利な会社になることを目指しています。そのためにはステークホルダーの皆さまと、共生–ともいき–できるウィンウィンなコラボレーション関係を未来永劫続けて生きたいと考えています。それは協力会社さん、金融機関さん、社員さん皆に関係することです。万一経営環境が厳しくなった時は、ご縁を切るのではなく、共に痛みを分かち合っていただく。一方で利益が獲得できた際には、必ず再配分する。搾取したり押し付けたりするのではなく、事態を皆で共有し、グッドパートナーとして深い信頼関係のもと協力していく。そのような公明正大な姿勢が、社員さんの求心力につながり、関係者間の絆になっていくものと考えています。当然、会社が投資すべきこと、たとえば人財育成やモチベーティブな賃金システムへの改善構築等は、持続的に行い、社員さんには「変えること」「変わること」を恐れず業務改善に取り組んでいただきます。会社と社員さんとは、息の合った両輪でありたい。私はそのような関係を真面目に追求していきたいと考えています。

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自己啓発する人を。

プリント基板は、未来社会においても重要な役割を担うキーパーツです。その製造を請け負う当社には、高品質で量産可能な受託生産体制や、試作設計ならびに小ロット製造に関する期待が日増しに高まり、需要に供給が間に合わない事態も生じています。これにお応えすべく、蘇州工場ならびに増築した浅井工場を中心に、さらなる増産体制の確立に取り組んでいますが、ここで重要になるのが管理監督者の採用と育成です。私の考える理想の人材は、自ら学ぶ自己啓発力のある人です。もちろん職能的・職階的な教育環境はご用意いたします。その上で管理監督者候補者には、既に確立されている「方針管理」に沿ってQCDSM※の改善活動等のスキルを主体的に習得していただきます。余談ですが「方針管理」は、会社を「一丸」とすることで、経営判断の是非を早期に問える有効な手段です。一方でこれを担う管理監督者にとっては、コミュニケーション力、問題発見力・解決力を試される実践教育の場でもあります。会社に貢献しつつ、自分自身の能力を磨き、将来のワボウ電子を背負っていただく人材に成長していただくことを希望いたします。
※QCDSM. Quality、Cost、Delivery、Safety、Moraleの略。 「品質、コスト、 納期、安全、士気(やる気)」

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長浜DNAは、利他の精神にあり。

長浜は、秀吉の行なった楽市楽座、年貢米免除など民衆活動の奨励策により、商工業が繁栄しました。一般的な歴史観では、秀吉の経済施策や人心掌握術が民衆を活気づけたとされていますが、見方を変えると、長浜の民衆が為政者をうまく利用してきた歴史と捉えることもできます。特に曳山まつりは、秀吉の長子誕生を祝って12の山組に砂金を与えたことが始まりとされていますが、為政者を忖度した町衆が先に動く仏壇(曳山=山車)を造り、八幡神宮のお祭りに町内を曳き回したことにいたく感動した秀吉が、金子を振る舞ったのではないかと思っています。町衆はこの金をもとに山車の前柱を豪華に飾り付けたり、貴重なベルギー産のゴブラン織の幕を掛けるなどして、お祝いムードを最高潮として逆に秀吉の心を掴んだのです。民衆が結束して町全体の繁栄のために何をなすべきかを考え、一人ひとりが奉仕的に活動する。長浜にはそういう歴史文化が脈々と受け継がれています。「世のため、人のため」は、ワボウ電子の理念でもあり、長浜の民の思いでもあります。