高度な技術で、特別で稀少な
基板実装を請け負います。
生産事業本部
第三事業部 NPIセンター 課長
嘉瀬井 健一
Kenichi Kasei
生産事業本部
第三事業部 NPIセンター 課長
嘉瀬井 健一
Kenichi Kasei
NPIセンターは、浅井工場や中国・深圳工場のように、特定のお客様の製品を中・大ロットで量産する工場ではありません。様々なお客様からのご要望に応じ、プリント実装基板の試作・設計ならびに小ロットでの製造を請け負う、特注品の製造拠点になります。現在50名強が在籍し、設備面ではクラス10,000レベルのクリーンルームも有しています。その特長としては、まずどんな工程からでも対応できるという点。調達から多品種少量生産までを受託する場合もあれば、調達はお客様で試作のみを当社が担うというケースもあります。二つ目には、フリップチップ実装に代表される先進の高密度実装に対応しているという点。ご依頼の多くが開発局面の事案のため、世に出る前の、つまり一歩先ゆく取り組み・R&Dを支援するという側面があります。量産化に向けた生産技術の検証が目的であってもお客様の要素技術の確立に貢献するという立ち位置は変わりません。いずれにせよ、お客様が意図された新種の無形の概念を「実装基板というカタチにすることができる」技術とノウハウを蓄積しているのがNPIセンターということになります。
私は電気機械科でメカトロニクスを学び、1995年に入社しました。電気が苦手だった私は、就活の際に教授から「電気がやりたければ機械系の企業に、機械がやりたければ電気系の会社に行った方が、逆に重宝がられる」というアドバイスをいただき、「電子」と名の付く当社の門を叩きました。その作戦はずばり的中し、入社後は生産設備の保全等に従事することができ、現在も主に機構設計を職務としています。またラッキーなことに、入社後10年間は、大手コンピュータメーカーさまから技術供与をいただく形でワイヤボンディングによるチップ実装装置のメンテナンスを任され、その後ここNPIセンターでは、高密度実装の先端技術であるフリップチップ実装を担当するなど、常に旬な技術と共に歩んできたことになります。フリップチップ実装は、リード線のないベアチップを直接基板に実装する点で画期的な技術ですが、原理的にはハンダ付けですので接続作業では繊細な制御が要求されます。材料的な部分の知識や製造装置の特性も把握しておく必要がありますが、それだけに高度な実装技術を有すれば、当社にしかできないというストロングポイントを提示することができます。5G通信やIoTの本格稼働が目前に迫っている中、LSIパッケージの小型薄型化そして高速化はさらに加速することでしょう。そうした状況になっても、基板実装のスペシャリスト集団として確たるプレゼンスを発揮していきたいと思います。
生産事業本部
第三事業部 NPIセンター
宮川 徹
Tetsu Miyagawa
私はNPIセンターの営業を担当し、高度な技術力や生産品質等をお客様に紹介し受注に結びつける役割を担っています。NPIセンターではお客様の量産前の試作段階あるいは、製造点数にして数点から数百点程度の小ロット生産に対応していますので、受注する案件は、プロジェクト性の強いものになります。納期にして2週間、長いもので1ヶ月程度になります。受注する形態としては、お客様側で開発され回路設計までなされ、当社では基板のパターン設計から行うことが多いです。その後データを作成して納品する場合もあれば、当社側で部品を調達して実装する場合や、プリント基板をお客様がご用意され、当社は実装だけを行うこともあります。大半が世の中にまで出回っていないものになりますから、それが後々形になった時は感慨深いものがあります。NPIセンターは量産工場とは別の形で、ワボウ電子の技術力を誇示する象徴的な存在だと思います。お客様からの厳しい品質要求にお応えできる品質管理体制、長年培ってきた基板実装ノウハウは他社の追従を許さないものと自負しています。